こんにちは、きょろです!中東での旅を終え、舞台はヨーロッパへ。
中東のトルコからブルガリアへ陸路で入国し、ヒッチハイクで6,000キロの旅を終え、スペインに到着。ここスペインは今までの国と違い、個人的に「特別」で、今回の世界一周で一番訪れたかった場所。
その理由は、ボールを蹴ることしか頭になかった10年前の自分が描いた、1つの「夢」を叶えることができるから……。
ガウディに圧倒された、芸術の街「バルセロナ」
ヒッチハイクの旅のゴール地点、バルセロナ。この街はガウディの作品がいくつもある。
その作品の中でも有名な、そしてバルセロナの顔と言っても過言ではなく、誰もが知っているであろう、建設中にも関らず世界遺産にも登録されている「サグラダ・ファミリア」。
この街の中に突如として現れる、荘厳で芸術的なこの建物に、心を動かされないわけがなかった。前回の記事のペトラ遺跡や二年前のマチュピチュとは、また違った好奇心のような、ワクワクを感じる。
何よりも、現在もなお「未完成」だということ。ガウディは設計をしている最中に、間違いなく気付いたはずだ。「生きているうちに完成を見ることができない」ということに。
それでも設計され、今現在も建設中の「サグラダ・ファミリア」。もし自分が設計者だとしたら、完成が見られないような設計をするだろうか……。
迫力のある外観と、ステンドグラスに差し込む陽の光に照らされた鮮やかな色合いの内観。よく見てみると、細かい工夫があちこちに見え、それぞれに意味があり、ガウディの設計の奥深さに言葉が出ない。
そして見学をしていると、建設中の部分をあちこちで見られる。
完成予定は6年後の2026年、ガウディが死去してからちょうど100年後。今こうして建設中のサグラダ・ファミリアを見ることができるということ自体が、完成後には見られない光景なので、とても貴重なのかもしれない。
2026年、完成したら必ずまた訪れたい。その時にはちょうど30歳。完成したサグラダ・ファミリアを見て、何を思い、感じるのだろうか。そして6年前に世界一周をしていた自分と照らし合わせ、当時描いていた30歳の大人になれているだろうか。
のんびりできる都市「バレンシア」
バルセロナから夜行バスに乗り、バレンシアへ。
バルセロナや、次に向かうマドリードとは全く異なる雰囲気を持つ都市。冬でも温暖な気候で、人口も観光客も多くなく、観光地も一日で十分見てまわれるぐらいの規模の街。
今回はバレンシアに留学している友人に会うために訪れたのだが、とにかく街全体が落ち着いており、公園でのんびりしたり、街を散歩したりと、ゆったりとした時間の流れを感じられるような場所だった。
そしてバレンシアと言えばバレンシアオレンジ。地中海周辺の地域ではオレンジが有名。バレンシアの街を歩けば、オレンジの木があちこちに。
スーパーに行けば、その場で搾りたてのオレンジジュースを買えたりなんかもする。個人的にはかなり美味しかったのでオススメしたい。
そしてスペインといえばパエリア。あまり知られていないが、パエリアの発祥の地はバレンシア。そんな発祥の地であるバレンシアには、バレンシア風のパエリアがあるのだが、具材がインゲンやウサギの肉、カタツムリという、かなり癖のあるパエリアになっており、好き嫌いが別れる料理だと思う。
日本人が訪れることは少なそうと感じるバレンシア。もし時間に余裕があるのなら、地中海を眺めながら、のんびりと過ごしてみるのもいいんじゃないかな。
10年越しの夢を叶えた場所「マドリード」
そして最後に自分の夢を1つ叶える事になる特別な都市、マドリードへ。
スペインではサッカーがとても盛んで、世界的に有名。日本のJリーグにあたる、スペインサッカーの「リーガ・エスパニョーラ」は世界のトップレベルの選手が集まり、ヨーロッパ内でもレベルの高いリーグとなっている。自分の中では、世界で一番のリーグはスペインなのかなと感じるほど。
そのレベルの高いリーグに所属し、マドリードを本拠地としている「レアル・マドリード」というチームがある。
このチームのことが約10年前の中学生の頃から好きで、テレビ越しに試合のハイライトを見たり、少ないおこづかいでサッカー雑誌を買い、情報を集めたりしていた。当時を振り返ると、懐かしさを感じざるをえない。
そして、当時の自分が描いた夢は「レアル・マドリードのスタジアム、サンティアゴ・ベルナベウで現地観戦をすること」。
今こうして振り返ると、お金と時間さえあれば、いつでも叶えることは可能だったかもしれないし、ここまで時間はかからなかっただろう。
しかし、それなのに、そのタイミングが今回の世界一周中だったのは、「旅人としての自分」と「サッカー好きの自分」に何か縁があるのではないかなと感じている。
そして10年越しの夢が実現する……。
テレビや雑誌で見ていたような、想像していた世界とは全く異なる世界がそこにはあった。熱狂的なサポーター、鳴りやまないブーイングの嵐、ピッチ上での選手達のコミュニケ―ション、どれも想像をはるかに越えるレベルだった。そして、気付く。
これこそが「リアル」であり、その場でしかわからない「空気感」だということに。
自分が旅の発信で最も訴えたいこの2つを、夢が実現したタイミングで、思いもよらぬ形で再認識することができた。
そして、10年越しに夢を叶えた世界一周中の自分は、見たい景色や感じてみたい「リアル」や「空気感」を求め、さらなる旅を続ける。
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