初めまして。TABIPPOの旅人採用という事業でインターンをさせてもらっています、はやとです。
2017年、19歳の誕生日を迎えた僕は「ラストティーンを特別なものする!」という安直な考えから、誕生日当日に365日40カ国をめぐる旅に出ました。
帰国後も大学の長期休みがある度に旅をしているので、光栄にもTABIPPO社内で渡航国数がナンバーワンらしいです(2019年11月現在)。
そんな僕には、今まで訪れた国の中でいくつか“裏切られた国”があります。今回はその一つである、「南アフリカ共和国」について。
なぜ南アフリカへ?
僕が南アフリカに行くことを決めたのは3つの理由からでした。
①当時滞在していた国から南アフリカへの航空券が安かったから
南アフリカを訪れる前は、インドを旅していました。鉄道横断旅の終着点であるムンバイ発のお得な航空券を探していたのですが、その時に南アフリカのケープタウン行きの航空券を発見しました。値段は約2.5万円。当時の僕にとってはかなり魅力的でした。
②その国にいる自分の姿を想像できない国に行ってみたかったから
旅をスタートさせて4ヶ月、旅がマンネリ化してくる時期に差し掛かっていました。当時の日記には「刺激が欲しい。アフリカが欲しい。」と端的に綴られていました。今見返してみると「刺激を得る=アフリカに行く」という選択肢しかなかった自分に驚きますが、当時の無垢な僕のアフリカへのイメージはそれほどに強烈だったのだと思います。
③「アパルトヘイト」「人種差別」「貧しい」ダークなイメージが僕の脳内に蔓延っていたから
南アフリカに限らずアフリカ大陸全体に対して言えることですが、当時の僕が持つアフリカのイメージは決してポジティブなものではありませんでした。なんとなく恐怖心があり「死」ぬかもしれないという感情さえありました。しかし、なぜ旅に出たかということを改めて考えると「自分が見たことのない新しい世界を求めていたから」だったなと思考を整理することでネガティブな思考を停止することができました。
これらの3つの理由より、僕はアフリカ大陸縦断の旅を南アフリカからスタートさせることにしました。
南アフリカを訪れてみて
行くことは決めたものの、空港に降り立ったその瞬間は恐怖と興味が混ざり合った変な高揚感に包まれていました。入国審査を終えた時には、早く街に繰り出したい気持ちでいっぱいでした。
普段お化け屋敷やジェットコースターが嫌いな僕が、恐怖心を抱くものに対して興奮していたのは、それだけ興味があり刺激を求めていたのだと思います。
事前に調べていた情報をもとに、市街地までバスで行き、ホステルのレセプションの人にオススメの場所を聞き、夜はホステルから近いレストランで現地の美味しいご飯を食べました。
到着してから数日間は街歩き。街を歩いていると、カラフルな建物が並んでいるエリアを発見しました。綺麗だなと思い写真を撮り「綺麗だったよー!」とホステルのレセプションの人に報告したところ、彼はそのエリアにカラフルな建物が多い理由を教えてくれました。
「この地域には昔、奴隷とされていたマレー系の人々が住んでいたんだよ。当時は建物が全て白く統一されていて、奴隷解放のタイミングで、自由の象徴として住民がカラフルに塗装を施したんだよ。」
ただ単純に綺麗だなとしか思わなかった建物にこれだけ悲しい歴史があると知り、ショックでした。しかし、それと同時に悲しい歴史に対して反発するかのように色とりどりの街並みを作った当時の人々を心から尊敬しました。
4日目あたりから郊外の有名な観光地へ行くことにしました。
喜望峰へ向かう道中にある・ボルダーズビーチ
かの有名な喜望峰までは、ケープタウン市内から格安のツアーバスが出ています。ここは、アフリカ大陸最西南端の撮影ポイント。ちなみに、最南端は、ここから150kmほど離れたアガラス岬みたいです。
ツアーバスで喜望峰へ向かう道で途中停車する「ボルダーズビーチ」には、たくさんのペンギンが!
人生で初めて野生のペンギンを見ましたが、水族館で見るよりもマイペースで自由に生きている印象でした。かわいかったなあ。
このペンギンは、草むらに隠れて完全にマイホーム状態でくつろいでいました。寝る3秒前です。かわいい…。
空を見上げ彼らは何を考えているのでしょうか。
彼らは、これからさらに南へと大航海をする前にここで休養を取っているようです。僕はアフリカ大陸北上に向け、必要なエネルギーを彼らからバッチリいただきました。
アフリカ大陸北上のスタート地点・喜望峰
ボルダーズビーチの後、ついに喜望峰へ。空と、海と、そして大陸の端っこと。この水平線は、今まで見た水平線の中で一番ワクワクさせてくれるものでした。
バスから降りると10キロほどのハイキングコースがあるのですが、道中では様々な動物に遭遇しました。
野生のダチョウを初めて見ました。ワイルドな毛並みが美しかったです。
名前はわからないですが、目がクリクリの可愛い小動物も発見!この目線の先にあるのは、南極大陸です。
世界の七不思議・テーブルマウンテン
ケープタウンは海に面する美しい町ですが、その町と海を一望できるのがテーブルマウンテン。
テーブルマウンテンは大昔に誰かが切り落としたかのように、山の頂上が平坦になっています。その奇妙な形から、世界の七不思議の一つに認定されています。
登頂には3つ選択肢がありました。
①ロープウェイ
②舗装されたハイキングコース
③自然味溢れるワイルドな道
僕が選んだのはもちろん③。これが、予想よりも遥かに険しくて驚きました。
写真では伝わりにくいかもしれないですが、傾斜がとっても急で、下山しようにもできず、軽い気持ちと、その気持ち通りの軽装で来た僕は、道中をとことん楽しむことにしました。
振り返ると広大な景色、見上げれば絶壁を見ることができたので、この時の僕はその贅沢さを噛み締めていました。
変わらないこと、受け入れること、ポジティブでいること
南アフリカで生活した日々は、環境は違えど東南アジアやインドを旅した時と同じようでした。人は優しい。自然は荘厳。歴史は深い。
地元の人たちも、道でアジア人観光客の僕を見ると、微笑みかけてくれました。その笑顔はなんだか僕に「遠い国まで遊びにきてくれありがとう」と言っているかのようでした。
後に知ったことなのですが、南アフリカには公用語が11もあります。言語がこれだけあるということは、この国には言語や文化の違う人たちが共存しているということです。そう考えると、僕がこの国で旅をすることに対して、現地の人々はいたって自然に受け入れてくれていたのかなと感じます。
南アフリカには過去に起きた悲しい事実もありますが、人々はその負の歴史を受け止め、顔を上げ前を向いて進んでいるようでした。
この国は、僕に、物事に両面性があった時にどのように良い面を見るようにするかということを教えてくれました。悪いイメージも確かにあるが、素晴らしいポイントもたくさんある。人はネガティブなことに過剰に反応してしまいがちだけど、一歩引いてみたらそんなのどうでもよくなるくらいの良さがある。そんなことを気づかせてくれたこの国は、今となっては僕にとってとても大事な国です。
南アフリカを訪れたからこそ、この後の旅で大変な目にあっても僕は常にポジティブでいることができましたし、今の生活でもこの考え方を忘れていません。
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