フィジーといえば、南国リゾートをイメージする方が多いと思います。ビーチで泳いだり、ホテルのプールで遊んだりするのも、もちろんフィジーを満喫する方法のひとつ。しかし、それでは他のリゾートとあまり変わりませんよね。

フィジーをより楽しむために、実際のフィジー人の生活をのぞいてみませんか?噂によると、飲むと眠くなる不思議な飲み物があるのだとか……!

船に乗ってフィジー人が暮らす村へ

私はフィジー人の村を訪問できる「シガトカ リバーサファリ」に参加。20人ほどで船に乗り込み、人口60人ほどの小さな村を目指します。村までの道中大きな建物はなく、見えるのは自然のみ。途中には、水牛を連れている村人も見かけました。

村ではスカートが正装となるため、パンツ姿の人はその場で布を腰に巻きつけます。案内をしてくれる村の女性が、腰に巻く手伝いをしてくれました。

村に入ると、リゾートのフィジーとはまるで違う景色を見ることができます。建物も低く、質素な雰囲気。村人は少しシャイなように見えましたが、「ブラ(こんにちは)」と挨拶をしてくれました。

フィジーの伝統「カヴァの儀式」とは

カヴァの儀式とは、村に人を迎え入れたりお祝いの席で行われる儀式のこと。カヴァといわれる胡椒科の木の根っこを乾燥させ、粉状にしたものを水に濡らし、布で漉したものを飲みます。

これを飲むと眠くなったり頭がボーッとするとのことなのですが……どんな味なのか検討もつきません。

ちなみに写真の女性が持っているのが、カヴァの根っこ。私たちのツアーで一番最年長だった男性が代表してカヴァを運び、村の長老へ渡していました。

カヴァの儀式を行う部屋へ、男性が先に入室します。あとから女性が部屋に入り、2列目以降に座ります。

白く濁った「カヴァ」のお味は?

全員入室すると、シーンと静まり返り儀式が始まりました。まず長老が挨拶をして、カヴァのドリンク作りに取りかかります。

儀式には「タノア」という器が使われ、3人がかりでカヴァを漉していきます。カヴァを飲むのは、位が上の人から。最初にカヴァを代表して運んでくれた年長の方から飲み始め、男性が飲み終わると女性にまわってきます。

見た目は白く濁った色で、匂いは無味無臭。飲んでみると……土っぽいような、漢方のような味がしました。決しておいしいとは言えませんが、飲み終わったら「ビナカ(ありがとう)」とお礼を言って器を返しましょう。

私は眠くなりませんでしたが、人によっては酔ったような状態になる人もいるのだとか。

儀式の途中では、両ほほにベビーパウダーをつける行為も。思ったよりもパウダーの量が多く、首や服にもついてしまいました。

フィジー人の食生活も体験

儀式のあとはランチタイム。村の人が用意してくれたチキンや炒め物、フルーツを手でいただきます。最初は少し戸惑いましたが、意外とすぐに慣れるもの。とてもおいしかったので、ぺろりといただきました。

食事がひと段落すると、音楽が鳴り始めダンスパーティがスタート。村人とツアー参加者が一緒になってぐるぐると輪を描いて踊り、とても楽しい雰囲気に。

最初はその様子を眺めていたのですが、途中で村の男性が手を引っ張ってくれたのでダンスに参加することになりました。堅いイメージがあった「儀式」も最後にはとても楽しい気持ちになり、村人も笑顔で見送ってくれました。

フィジーの新たな一面を見てみよう

豪華なホテルステイもいいけれど、現地のリアルな生活を体験するのも旅の醍醐味。リゾートだけじゃない、フィジーの新たな一面を見てみませんか?

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