世界中の人達に愛されてる日本の文化はたくさんありますが、その中の一つに「アニメ」があります。海外の多くの方が知っている日本のアニメの一つに『魔法少女まどか☆マギカ』があげられるのですが、僕が一緒に旅しているラトビア人のアルトゥルもどうやら大好きな様子。

SHO:『魔法少女まどか☆マギカ』に出てくるワルプルギスの夜ってあるでしょ?あれ、ドイツで実際にあるみたいだよ。

アルトゥル:えぇぇぇぇ!!!!それは絶対に行かなきゃいけない!!!魔女のお祭りだよぉぉぉ!!

アルトゥルに伝えたところ大興奮。そんな訳で実際にドイツでワルプルギスの夜のお祭りに参加してきました。

とっても可愛いヴェロニゲローデ

ワルプルギスの夜の祭はドイツのハルツ地方というあたりで毎年4月30日から5月1日にかけて行われています。ハルツ地方にはいくつか街があるんですが、今回選んだのはヴェロニゲローデという街にしました。

ヴェロニゲローデの街はまさにメルヘンの世界。ドイツらしい昔ながらの木組みの家がたくさんあり、とっても可愛いんです。

メルヘンの代名詞とも言える馬車も発見しました。こちらの馬、超絶大きいです。10人ほどを乗せて、山道を進むらしい。石畳が多い街中を馬車が進むと、馬の足音が『パッカパッカ』と響き渡る訳なんですが、それもまた街の雰囲気にぴったりで、より一層メルヘンさを増しています。

お店の外観もめちゃくちゃメルヘン。こちらの「CAFE WIEN」は歴史が深く、ヴェロニゲローデでとても有名なカフェらしいです。

後日訪れた際にコーヒーを注文したら、なぜかお土産としてボールペンをいただきました。とっても優しいおばあちゃんがコーヒーをいれてくれ、美味しいケーキも食べれるのでおすすめのお店です。

ヴェロニゲローデのお土産屋さんには必ず魔女グッズがおかれています。これはワルプルギスの夜が近いからという事ではなく、どうやら一年中あるんだそう。「魔女=怖い」というイメージがありそうですが、こちらの魔女グッズはとってもキュート。カラフルな服に身を包み、ほうきに乗ってる人形がたくさんありますので、お土産にぜひどうぞ。

市庁舎に集まるたくさんのモンスター

ワルプルギスの夜の祭が行われる4月30日。今日はお祭です。祭の日はやっぱり…

昼から楽しまなきゃ!ヴェロニゲローデで売られてる、ラベルがとっても可愛いビール。どこもかしこも魔女だらけ。ヴェロニゲローデではお昼から市庁舎でセレモニーが行われるそうなので、そちらに参加するために市庁舎へ行くと…

さっそく魔女さん達御一行を見かけました!コスプレのレベルがやばい!服装も素敵すぎるし、持ってるグッズも本格的!

市庁舎前では、悪魔がテレビのインタビューに答えてました。絶対にこの悪魔は地位が高い悪魔や…角が赤いし、鼻も高いし、手の甲が毛むくじゃら。おそらく多くの悪魔を率いて、こちらの市庁舎へやってきた的なポジションでしょう。

いよいよセレモニーが始まりました。先ほどの悪魔の偉いさんみたいな方が開会の言葉的なものをのべていらっしゃいます。

コスプレガチ勢多すぎ。真ん中あたりで笑顔を浮かべてる角の生えた赤い方は、もはやコスプレなのかどうかもわからないレベルです。

シールケという小さな村へ

ワルプルギスの夜はハルツ地方の様々な場所で行われているのですが、どうやらヴェロニゲローデから少し離れたシールケという小さな村が盛り上がるそうです。そんな訳でシールケに行ってみる事にしました。

シールケではワルプルギスの夜のイベントが開催されていました。こちらがそのスケジュール。こちらの会場に入るのは別料金が必要です。早速中に入ってみると…

飲食店やお土産など、様々なお店が。売ってる人も、買ってる人も、魔女魔女魔女…

なんでしょうか……こちらの不思議な容器に入った液体……。

アルトゥル:すごぉい!!!!アルコールが70%だってぇ!!!!

見た目のやばさに負けないアルコール度数。さすが魔女のお祭です。アルコール度数までぶっ飛んでます。

フレンドリーな魔女と悪魔のパレード

シールケの村で行われているイベントでどうしても見たかったのがこちら。

魔女と悪魔のパレードです。アジアからの人が少ないのか、みんな僕を見つけた途端ぐいぐい近づいてきてくれます。

サービス精神が旺盛で非常に嬉しい。

魔女なのか悪魔なのかよくわからないでかいイノシシさんもやってきてくれます。この後、見るからに硬そうな顔面が僕のおでこにぶつかるまで近づいてきてくれました。非常に痛かったのですが、それもご愛嬌です。

子供のコスプレも非常に可愛らしいです。この子供達が僕に近づいてきてくれたのですが、何かなぁって思ってたら…


お菓子くれました。ありがとうねぇ〜!本来なら僕が君たちにお菓子をあげる側なのにねぇ〜。こちらのお菓子、非常に美味しかったです。

喉が渇いたなぁって思っていたら…

ビールまでくれました。さすがドイツです。パレードでビール配ってる悪魔なんて、ドイツぐらいしかおらんのじゃないか?

魔女も人間も、大切なのは祭を楽しむ“心”だな


ワルプルギスの夜。夕暮れになってくると、木を燃やします。その火の周りでは、魔女も悪魔も人間も、一緒になってその火を見つめる。

どんどん燃える火。4月も終わる頃ですが、シールケは標高も高く、夜になると肌寒い。けれど、この火の周りには小さい子供も大人も、おじいちゃんおばあちゃん達も。みんながビールを飲んだり、焼いたチキンを食べたり、とても楽しそうにしている。一年に一度のお祭を、家族や、友人や、初めて会う人たちと一緒に楽しんでいるように僕は思いました。

お祭を全力で楽しむ心って、本当に大切やなぁと思います。僕も次は、おでこに角を生やして参加してみようかな。

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