日本の約8.5倍の国土面積を持つインド。その広さゆえ、北と南では文化面でも、料理でも様々な違いがあります。

イギリス統治時代の面影が残るチェンナイ。IT都市として世界的に有名なバンガロール。ビーチとヒッピーで有名になったゴア。映画『スラムドッグ$ミリオネア』の舞台でもある南アジア有数の大都市ムンバイ。遺跡と巨岩が広がる不思議な絶景を持つハンピ。などなど、魅力あふれる場所がたくさんあります。

定番の北インドとはまた違った、南インドへ行ってみませんか。今回は、僕が訪れて特に印象的だった「ムンバイ」と「ハンピ」をご紹介します。

南アジア随一の大都市「ムンバイ」

ムンバイ(旧名:ボンベイ)は、デリーに次ぐインド第2の大都市です。街からはアラビア海が望めます。イギリス統治時代の名残で、イギリス風の建物とインド風の建物がミックスされた街並みとなっています。

ムンバイにはアラビア海に面するインド門や、1903年に開業されたタージマハル・ホテルなど有名な観光地も多数存在します。

タージマハル・ホテルは、インドのほとんどの高級ホテルがインド人お断りだったというイギリス統治時代に、だれでも泊まれるようにとインド財閥タタグループが作ったそう。

そんなムンバイの観光地の中で、僕のおすすめは「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅」!ムンバイの中央駅的なところで、市内の電車や長距離列車が乗り入れています。

19世紀末ごろに建設された、ヨーロッパとインドの建築が融合された豪華な建物です。2004年には、世界文化遺産に登録されました。

そして、この駅こそ映画『スラムドッグ$ミリオネア』のロケ地となった場所です。作品中のシーンや、エンドロールのダンスシーンでこちらの駅が登場します。

かつての王国の遺跡と、巨岩がどこまでも続く絶景が見られる「ハンピ」

ハンピは、カルナータカ州の小さな村で、14世紀から17世紀に繁栄したヴィジャヤナガル王国の首都として栄えました。当時の遺跡や巨岩群が楽しめます。

別の惑星かと思うような、どこまでも巨岩が続く絶景。巨岩が積み重なった岩山がたくさんあり、その一部は登ることもできます。

傾斜がきつく登るのが大変な場所もあるのですが、頂上からみる景色は最高です!

ただし、岩を削って階段状にしてあるだけで柵もなにもないところもあるので、登る際はしっかり注意してください。

(頂上で絶景を眺めながらチャイを。頂上価格?で地上の3倍のお値段。)

村から少し離れると岩山と岩山の間にぽつんと遺跡があったりします。遺跡の中で、暑い日差しから逃れるように休んでいる現地の方も。

また、村の中心のお寺には像が住んでおり、朝に川へ行くと像が水浴びをするところを見れます。

北インドと南インドカレーの違い

記事の最後に、ご飯についてご紹介しようと思います。旅先での一つの楽しみといえば、現地でのご飯。インド料理といえば、連想するものはなんでしょうか?

そう、「カレー」!たくさんのスパイスとお肉や野菜のだしの組み合わせが織りなす、奥深い味が最高ですよね。

そんなインドカレーですが、実は北と南ではすこしスタイルや味が違うのです。まず、北インドではカレーと一緒にチャパティやナンなどを食べるのが一般的ですが、南インドではお米がポピュラーです。

また、バターチキンカレーなどの北インドカレーは牛乳やバターなどの乳製品が使われこってりしていますが、南インドのカレーは水分が多くスープ状のものが多いです。また、使われているスパイスも違うと言います。南インドのカレーのほうが、よりスパイスの味を感じられ、酸味もあります。

このような違いは、北と南の気候の違いから生まれたのではないか?と言われています。

そして、南インドでは「ミールス」というカレー定食がおすすめです。ミールスとは、ご飯と複数のカレーや付け合せの野菜がプレートで提供されるものです。

一度に様々なカレーを試すことができ、お値段もリーズナブル!ぜひ試してみてください。

他にも、中にスパイスで炒めたじゃがいもが入った「ドーサ」というクレープのようなものや、カレーの味付けをしたじゃがいもを皮で包んで揚げた「サモサ」などがあります。

僕はサモサをテイクアウトして、アラビア海とタージマハル・ホテルを眺めながら食べました。おすすめです!

北とはまた違うインドを見てみよう

定番の北インドとはまた違う魅力を持つ南インド。なんとなく、住んでいる人たちも北と比べて穏やかで、旅がしやすいと感じました。南インドの自然や歴史、美味しいごはんにたくさん触れてみてください。

今回ご紹介したムンバイとハンピ以外にも、素敵な街がいくつもあるのでぜひ訪れてみてくださいね。

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