はじめまして、TABIPPOインターンの長谷川ともやです。

旅先を選ぶ時、みなさんは何を基準に選ぶでしょうか?ご飯?景色?アクティビティ?僕の場合は、その街に誰が住んでいたかを考えます。

歴史に名を残したあの人は、いつもここのカフェに行っていたんだな、とか、あの人も今僕が歩いているこの道を歩いていたのかなあ、というふうに数百年前の人に思いを馳せる瞬間が好きなんです。

そういう旅が好きな僕は、大好きな作家カフカがかつて暮らしたプラハを旅先に決めたのでした。

ハプスブルク家の影響が残る街、プラハ

かつて、ボヘミアやハプスブルク家繁栄の影響を受けた街「プラハ」。中世の歴史や文化が1,000年以上経った今でも残っている美しい街です。

ヴルタヴァ川とカレル橋を中心に教会やオレンジ屋根の建物が広がり、その街全体を高台にあるプラハ城が静かに見守っています。

ちなみに、プラハ城は世界で一番古く、大きいお城のひとつとされています。聖ヴィート大聖堂や黄金の小路、ダリボルカ塔などが見どころです。

プラハといえば16世紀末から17世紀初頭に在位したハプスブルク家のルドルフ2世も有名ですよね。彼が珍しい芸術作品を収集していた影響で、今でもたくさんの芸術作品がプラハ城に保管されています。

プラハが生んだ世界的作家、カフカ

世界一とも言われるプラハの街並みやプラハ城を見ることももちろん楽しみでしたが、僕がこの街を訪れた一番の目的はカフカ!

カフカは、プラハ生まれプラハ育ちの20世紀初頭に活動していた作家です。主人公がある日突然虫になってしまう『変身』など、孤独感や閉塞感を感じる独特な世界観の小説で有名ですよね。

作品の何とも言えない暗く不思議な感じが僕はたまらなく好きなのです。

「作家カフカ」として世界的に名が知られるのは死後のことであり、生前は保険局で働きながら個人で執筆活動をしていました。

プラハには、そんなカフカの博物館や、カフカが実際に通っていたとされるカフェや下宿先の住居が多数存在しています。

僕は2週間程プラハに滞在していたのですが、ここにカフカは住んでいたんだなとか、この道をカフカも歩いていたのかなとか、カフカもこんなふうにこの景色を見ていたかもしれないな、と考えながら街を歩いたり、教会を見上げたりする時間は最高でした。

ひたすら歩いてプラハの街を堪能して、疲れたらカフェでコーヒーを買って、公園でのんびり。こんな贅沢でチルな過ごし方、してみたいと思いませんか?

また、チェコといえば画家のミュシャも有名ですよね。プラハ城の聖ヴィート大聖堂の大きなステンドグラスのデザインはミュシャが手掛けています。ステンドグラス全体のスケールと、デザインの細かさに驚きます。ミュシャ美術館も良かったです。

夜の散歩も楽しい。プラハの夜は静かで上品

夜には、プラハに来る前にベルリンで仲良くなった友達と合流してフォトウォークに。街灯の黄色い光に照らされるプラハの街やカレル橋は、昼間とはまた違った雰囲気でした。

プラハには、お酒を飲んで騒いでいる人やそういったお店が少ないと思います(法律で、屋外での飲酒が禁止されているのも一因かも)。そもそも街自体が小さく、静かです。

おだやかに楽しそうに話しながら歩いているチェコの人たちを見かけ、街も人も上品だなあと感じます。

夜の散歩中も、カフカもアイデアが浮かばない時にこの川沿いの道を散歩したのかなあ、とか想像して楽しかったです。

チェコはビールが美味しい

実はチェコは、国民1人あたりのビールの消費量が世界一。日本人と比べると、消費量はなんと3倍程だそう。

そんな国で飲むビールは格別!

日本より大きいジョッキに入っているビールを一気に飲み干すと、一日の疲れも吹き飛びます。路地を何度曲がっても素敵な街並みが広がっているプラハでは、ついつい夢中になって1日歩きまわってしまうんですよね。そして気づいたらとても疲れている。でもそんな疲れもなくなるくらいに美味しいビール!

毎日どこかのバーに寄って宿に戻るか、スーパーでビールとチーズを買って宿で楽しんでいました。スーパーにはたくさんの種類のビールとチーズが並んでいますよ!

僕が一番美味しいと感じたのは、ふらっと入ったビアホール「ウ・メドヴィードクー[U Medvídků]」で注文したビールでした。ちょっと重めだけど、濃厚な味がたまらない。

過去の人に思いを馳せる旅

アクティビティを楽しむ旅や、自然の絶景を見に行く旅も好きですが、過去の人に思いを馳せる旅もたまにはいいなあと思います。

僕がカフカのことを考えながらプラハの街を歩いたみたいに、自分が大好きな作品はここで生み出されたのかも!とか、ここでインスピレーションを受けたのかな、とか考えながらの旅、わくわくしませんか?

ぜひあなたの好きな人ゆかりの街を訪れてみてくださいね!

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