舞台は、オランダのユトレヒト。「ユトレヒト」という地名を聞いたことはありますか?オランダのほぼ中央にある古い町です。そして、そこにはおとぎ話の世界が本当に存在しています。首都のアムステルダムから電車で約1時間。ユトレヒトは8世紀から宗教の中心地として最も重要な都市とされていました。また、国土のほぼ中央に位置しているため沢山の道路や鉄道が交わる場所でもあります。

ヨーロッパと聞いて想像するのが「お城」ですよね。シンデレラ城のモデルはドイツのノイシュバンシュタイン城といわれています。しかし、オランダにもそれに負けないくらいのお城があるのです。その名も「デ・ハール城」。ネオゴシック様式のオランダ国内最大級のお城です。現在は城内と庭園を見学することができます。最初に建てられたのは14世紀ですが、その後争いや自然災害により崩壊し19世紀に再建されました。その豪華さから多くの人が結婚式に利用しています。城主の子孫は今でもこのお城に毎年滞在しているそうです。


当時19歳だった私は、そんな「デ・ハール城」に行ってきました。オランダはこれで3回目。以前はドイツとの国境沿いにある町エンシーデとアムステルダムに行きました。海外あるある「サングラスをかけてみる」が早速登場です。ここからは時系列に沿って旅の体験記を書いていきたいと思います。

オランダの記憶は青と黄色から


目がチカチカする。それがオランダで最初に感じたことです。この旅で乗ったオランダ鉄道は青と黄色の塗装が特徴的。写真映えは間違いないですね。ユトレヒト中央駅からフロイテン駅に到着後はバスに乗り換えるだけで、お城はもうすぐそこ。バス停の場所は駅員さんに教えてもらいました。オランダは英語が通じるので安心です。

旅にハプニングは付き物


ここで想定外の問題発生です。乗車予定のバスを逃してしまったのです。到着したバスが想像以上に小さく定員オーバー。バスが1時間ごとにしか来ないため、城内ツアーには間に合いません。これは無念……。今回はお城の外観と庭園を楽しむことにします。

しかし!こんな状況下でも素敵なことが。バスを逃したのは私だけではなく、オランダ留学中のスペイン人とバックパッカーのチェコ人がいました。会話が自然にスタートし「どうしてここに来たのか」「出身地はどんな所か」などなど話が尽きません。

日本ではまずありえないことですね。しかし、旅先で知らない人と話す機会は意外と多く初対面でも意気投合し、Facebook交換することはよくあります。今回もお馴染みのケースでした。バスを降りた頃にはもうマブダチです。お喋りをしながら一本道を進んでいくと、門らしきものが見えてきました。

ようこそおとぎ話の世界へ


門をくぐると、そこにはおとぎ話の世界が本当にありました。レンガで造られたお城の周りには池と美しい庭園。イメージ通りの「ザ・西洋のお城」です。今回は城内見学ツアーには間に合いませんでしたが、それでもお城のギリギリまで近づくことができ大満足です!

もし自分がこのお城に住んでいたらと私は妄想にふけりました。できることならタイムスリップして中世の時代で暮らしたいです。お姫様や騎士、妖精などおとぎ話が誕生するのが納得できるほどに美しい景色が広がっていました。

バス停で出会ったマブダチ


バス停で出会ったマブダチとはもちろん最後まで一緒。記念に1枚写真を撮りました。これぞ旅の思い出って感じですね。帰りのバスは逃したくなかったので、少し早めにバス停に向かいました。失敗の経験から定刻乗車成功です!

最後に

やっぱり旅っておもしろい。そこでしかない出会いは必ずあります。すべてが上手くいくわけではないけれど、だからこそ行ってみる価値があると思います。オランダに行ったことがある人もまだない人も、次回は「ユトレヒト」への旅、いかがでしょうか。

P.S 帰りのバス停でも、行きの様にバスに乗れなかったお客さんがいました。これは「デ・ハール城あるある」かもしれません。もし行かれる方は、少し早めにバス停に向かうことをオススメします◎

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