カナダのケベック州を訪れたのは、2019年の冬。かなり寒いと聞いていたので、ダウンジャケットとスノーブーツを用意して、ホッカイロも大量に持って準備万端。

まずモントリオールに到着して乗り継ぎでケベックシティへ向かう予定……でしたが、まさかの悪天候のためフライトがキャンセルになってしまいました。次は数日後の便になるということだったので、仕方なくバスに変更。ホテルに着いたのは深夜という、幸先がいいとは言えないスタート。

しかし翌日からケベック州を観光してみると、最初のアクシデントを忘れるくらい魅力的な街だったんです!今回はケベックシティとモントリオールを訪問しました。

街並みがかわいい商店街通りに釘付け

ケベックシティの観光名所の中でも、特に人気の高いプチ・シャンプランは北米最古の商店街。まるで絵本の中に迷い込んだような雰囲気で、思わず写真を撮りたくなる風景ばかり。訪れたのは2月でしたが、大きなもみの木にはクリスマスオーナメントが飾られていました。

個人的に、特にお気に入りだったのがこの豚のオブジェです。お店の中をのぞいているような格好をしており、後ろから見たおしりがとってもキュート。思わず私も豚の隣にしゃがみ、2ショットを撮影しちゃいました。

日が暮れてくると、また商店街の雰囲気がガラッと変わります。電飾が灯りはじめ、黄色やオレンジ色がキラキラと輝いてとても幻想的に。まだ雪が残っていたこともあり、クリスマスムードが漂っていました。

サッカーや野球より、アイスホッケーがアツい?

人気のスポーツといえばサッカーや野球、バスケットボールを想像しますが、カナダで特に注目を集めているのはアイスホッケー。

地元チームの試合があった次の日は、町中の人が試合結果を知っているほどなんだとか。私はアイスホッケーの観戦経験はなく、ドラマで見たことがあるだけでしたが、今回初めて生観戦することになりました。

試合が始まる直前、選手入場の時点から会場は大盛り上がり。プロレスかな?と思うほどの派手なアナウンスで選手が紹介され、リンクには映像が流されていました。

いざ試合が始まると、パックの動くスピードが速すぎて目で追いきれません。なんとなく痛そうなイメージがあったアイスホッケーですが、実際に観戦するとその白熱した試合に夢中になりました。気をぬくとパックを見失ってしまうので、観客も真剣にリンクを見つめています。

驚いたのが、アイスホッケーには正式に「乱闘(ファイティング)」が認められているということ。選手がスティックを置き、グローブを外したらそれは乱闘の合図。相手もグローブを外すと1対1の乱闘が始まります。チームメイトも審判も全く止めない様子にはびっくりしましたが、これもスポーツの一部なんですね。

試合会場では、ほかのスポーツと同様にフードやドリンクが販売されています。ぜひドリンクやスナック片手にチームを応援しましょう。

ケベコワに愛されるソウルフードは外せない

ケベック人のことを「ケベコワ」と呼ぶのですが、そのケベコワに愛されるソウルフードがあります。それが、いかにもジャンキーな料理「プーティン」です。ファストフードの類で、さまざまなお店で提供されています。

プーティンの正体は、フライドポテトの上にフレッシュチーズ、そしてグレイビーソースをかけたもの。このチーズはいわゆる私たちが普通に食べる柔らかいチーズより、少し弾力性があり、噛むとキュッとした食感です。

ポテトにチーズ、そしてグレイビーソースの組み合わせが、合わないわけがありません。一度食べ始めると、止まらなくなってしまうおいしさ。ケベック滞在中に何度か食べましたが、お店によって少しずつ味が異なっていたので食べ比べをするもの楽しそう。

感動で涙するAURAは必見

モントリオールを代表する観光スポットが、ノートルダム大聖堂。中に入ると、息をのむほど美しい祭壇が目に入ります。もちろんこの姿だけでも感動するのですが、おすすめなのが大聖堂の中で行われるプロジェクションマッピング「AURA」です。

普通のプロジェクションマッピングは平面の壁や建物に映し出すことが多いですが、これは内部に映像を投影するもの。正面の祭壇部分だけでなく、柱や像が並ぶ両側、そして天井まで映し出されており、異空間に包まれたような感覚になります。

音と合わせて次々と映し出される映像に目を奪われ、私は思わず泣いてしまったほど。今まで見たどのプロジェクションマッピングよりも感動的で、もう一度見たいと思いました。モントリオールを訪問した際は、ぜひAURAを鑑賞してみてください。

冬も楽しめる、カナダのケベック州

寒い冬は家の中にこもりがちですが、ケベコワの人たちは寒い冬だからこそ、外に出て体を動かしたり、イベントを開催したりして「冬」の季節を楽しんでいました。ぜひ一度ケベック州を旅してみませんか?

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